修了考査の合格者数の行方

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明日、明後日は、2010年度修了考査が行われる。2010年度修了考査の受験者数が3,500人程度になると見られるものの、大量合格世代の修了考査ということもあり、前年までの合格率70%程度を維持されるのか、当事者は不安でならないだろう。

公認会計士は「二名以上の個人の公認会計士がいれば、上場企業等の監査ができるという点で極めて重要な役割を持っている」ため、その品質が維持できる水準であるかについては、非常に注視されるべきものである。

結論を先に述べてしまうのであれば、「修了考査の合格者数」は厳しい状況が予想される。

 金融庁の公認会計士制度に関する懇談会においては、公認会計士試験の試験制度について修了考査も含めて検討され、公認会計士制度に関する懇談会 中間報告書の「公認会計士に係る資格制度について」において、下記のように報告された。

・ 公認会計士の質の向上や、実務補習の実効性確保の観点から、修了考査の合否判定を厳格化することとする。これにより、公認会計士として新たに登録できる者の数は、当面、現在よりも減少することが考えられる。

 ここで、注目すべきは「新たに登録できる者の」がターゲットとされており、修了考査の合格者人数ベースの維持が予想されることである。

審議の過程では、具体的な数値の検討が行われている。

■第8回 松井委員「新たな公認会計士試験制度案卯(事務局の『たたき台』を踏まえた私案)」

  • 一段階目の試験 (現在の短答式相当) 5,000人前後
  • 二段階目の試験 (現在の論文式相当) 2,500人前後 中間資格
  • 三段階目の試験 (修了考査)       1,300人前後 独占業務資格

 

■第7回 事務局「論点メモC:『フルスペックの公認会計士』について」

「フルスペックの公認会計士」の質の向上や、実務補習の実効性確保の観点から、修了考査(又は三段階目の試験)の合格率(現状約70%)を引き下げることとしてはどうか。(これにより、当面「フルスペックの公認会計士」として新たに登録できる者の数が、現在の年間約1,500人よりも減少することが考えられる。)

⇒この点、青山学院大学院教授の八田氏が、「一段階が3,500人超の合格者を念頭に、そして二段階が2,000人であると。そして最後の段階のところに来て1,500人だということ」に現行制度より難しくなり、当初の問題提起から離れるのではないかという危惧が示された。しかし、当時公認会計士協会会長であった増田氏は、修了考査を最終の公認会計士試験と位置付ける点においてのみ強調を示した。(第7回 議事録

■第6回 事務局「検討資料」

例示1:一段階目の試験の難易度を高くする

  • 一段階目の試験 (現在の短答式相当) 2,000人前後
  • 二段階目の試験 (現在の論文式相当) 1,600人前後
  • 三段階目の試験 (修了考査)       1,500人前後

例示2:二段階目の試験の難易度を高くする

  • 一段階目の試験 (現在の短答式相当) 4,000人前後
  • 二段階目の試験 (現在の論文式相当) 2,000人前後
  • 三段階目の試験 (修了考査)       1,500人前後

例示3:三段階目の考査・試験の難易度を高くする

  • 一段階目の試験 (現在の短答式相当) 4,000人前後
  • 二段階目の試験 (現在の論文式相当) 2,000人前後
  • 三段階目の試験 (修了考査)       1,500人前後

ただし、現行の公認会計士試験について、当面の合格者数について、金融庁としては2,000人程度を目安に運用されることが望ましいとを示していることを第1回の審議で、確認している。

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