実務従事に該当する業務の実例

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 公認会計士資格取得に必要な業務補助等は、監査業界で監査の実務経験を積む「業務補助」と、経済界等で財務に関する監査、分析その他の実務経験を積む「実務従事」とに分類されます。

  1. 業務補助(監査証明業務について公認会計士又は監査法人を補助)
  2. 実務従事(財務に関する監査、分析その他の実務に従事)

監査業界以外に就職した場合であっても、「実務従事」として認められ、公認会計士資格の取得要件を充足することができる職種が相当程度あります。

■法令で定められた民間企業の業務

  • 資本金額5億円以上の法人において、原価計算その他の財務分析に関する事務
    一般企業(業種は問いません。)の財務部・経理部等で財務分析の仕事に従事(単純な経理事務や記帳業務等は不可)等
  • 銀行や信託会社等において、貸付け、債務の保証その他これらに準ずる資金の運用に関する事務
  • 国又は地方公共団体の機関において、国若しくは地方公共団体の機関又は資本金額5億円以上の法人の会計に関する検査若しくは監査又は国税に関する調査若しくは検査の事務

■実例

1.資本金額5億円以上ある企業での実務従事の例
(1)決算に関する業務等
○ 決算書類作成業務や海外子会社の財務諸表の分析に関する業務を担当した。
○ 有価証券・デリバティブ等金融商品に関する経理・決算業務やこれら金融商品に関するリスク管理に関する業務を担当した。
○ 月次・四半期決算の財務書類の作成や決算業績予想数値の算定に関する業務を担当した。
(2)予算実績の管理に関する業務等
○ 自社やグループ会社の予算実績管理、経営改善に関する業務を担当した。
○ 資金計画の企画・立案や経費予算の策定・実績管理に関する業務を担当した。
○ 海外関連会社や海外支店の業績把握(実績や予算管理)に関する業務を担当した。
○ 経営戦略の一環として行う新規事業の立ち上げにおける事業計画・収支計画の策定や子会社の財務分析・資金繰りに関する業務を担当した。
○ 子会社の経営状態の把握・融資条件の検討や融資額の決定、本社の資金需給の把握や本社の事業計画(貸借対照表・資金運用表)の策定・実績との差異分析に関する業務を担当した。
(3)工場の経理に関する業務等
○ 自社工場や本社経営企画部において、工場原価管理や経営企画を目的とする財務分析に関する業務を担当した。
○ 自社工場において、製品の原価管理を含む、当該工場の経理に関する業務を担当した。
(4)他社(資本金額5億円以上)の財務分析に関する業務等
○ 証券アナリストとして、他社の財務分析や企業評価に関する業務を担当した。
○ 企業財務戦略や退職金・年金に係る財務・資産運用戦略の提案活動に関する業務、国内外の金融機関・年金基金等における財務戦略に係る調査や分析に関する業務を担当した。
○ 経営コンサルティングを目的として、他社の財務分析に関する業務を担当した。
○ 会社戦略の意思決定を目的とする会議(事業戦略会議、本部長会議等)への資料の提出を目的として同業他社や自社事業部の財務分析に関する業務を担当した。
(5)株式公開準備に関する業務等
○ 株式公開のための各種申請書類作成、予算作成、財政状態・リスク情報分析や原価計算に関する業務を担当した。
○ 株式公開のための各種申請書類作成や決算短信等作成に関する業務を担当した。
(6)内部統制に関する業務
○ コンサルタント会社において、財務書類の適正性を確保するための内部統制が適切か否かを調査する部門で、他社(資本金額5億円以上)に対して、金融商品取引法に基づく内部統制報告制度への対応を目的とする内部統制評価支援に関する業務(内部統制上の問題点を改善する業務)を担当した。
(7)その他
○ 工事原価算定を目的とする原価計算や自社の経営実態を把握することを目的とする財務分析に関する業務を担当した。
○ 海外関連会社に対する会計指導を目的とした財務分析、自社損益管理制度の企画・立案や損益管理資料の分析に関する業務を担当した。
2.資本金額5億円未満の企業での実務従事の例
○ 資本金額1億円程度のコンサルタント会社において、顧客から依頼のあった評価対象企業(資本金額5億円以上)に関する株主資本価値評価等を目的とする財務分析に関する業務を担当した。
○ 親会社(資本金額5億円以上)の経理業務の委託を受けている100%子会社(資本金額5億円未満)に勤務し、親会社の財務諸表等の作成や財務分析に関する業務を担当した。
3.銀行や信託会社等において、貸付け、債務の保証その他これらに準ずる資金の運用に関する事務
○ 銀行において、法人融資の業務を担当した。
○ 保険会社において、株式の資産運用のために各企業の財務内容調査の業務を担当した。
○ 保険会社において、投融資審査、社内格付付与、業界レポート作成の業務を担当した。
4.公的機関の業務○ 国税局(税務署)において、税務調査の業務を担当した。
○ 県庁において、市町村の財務監査や地方交付税に関する検査の業務を担当した。

Source:公認会計士試験合格者と公認会計士の活動領域の拡大に向けて

 

以上、ソースからの抜粋でしたが、ソースにおいては、さらに、企業で活躍されている方々の体験談などが紹介されています。

平成21年度の公認会計士試験会場などでも配布されたようです。金融庁としては、こうした普及活動を行うことで、就職問題にも対応しようとしているようです。

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