2011年1月アーカイブ

会計基準、監査基準:2011年1月公表分

既卒の新卒扱い、大手で広がる=トヨタ、武田など来春採用から―主流は「3年以内」

 大学の既卒者(大学院修了含む)を新卒扱いで採用する動きが広がっている。トヨタ自動車や武田薬品工業など多くの大手企業が2012年春入社の採用活動で、募集対象を同年春の卒業見込み者だけでなく、卒業後3年以内の人にまで拡大する。既卒者にもっと門戸を開くよう求める政府の要請に応えるとともに、これにより「多様かつ優秀な人材を確保する」(高島屋)のが狙いだ。
 今春卒業予定の大学生の就職内定率は過去最悪となる見通し。こうした状況を踏まえ、政府は昨年、新卒者雇用に関する緊急対策を決定。雇用対策法に基づく「青少年雇用機会確保指針」を改正し、大学などを卒業後少なくとも3年間は新卒として採用に応募できるよう企業側に求めた。

学生の就職内定率が低下し、将来を不安に感じる学生や既卒になってしまい苦悩する人は、一種の安堵を得たかもしれない。

しかし、それは思い違いである。このように大手が「既卒を新卒扱い」で受け入れることが、学生に複数回のチャンスをもたらすわけではない。では、何が変わるのか。

弁護士及び公認会計士は、税理士と部分的に重なる領域を専門としており、それぞれの分野におけるプロフェッショナルとして活躍している。高度専門職である弁護士及び公認会計士の資格を有することが、重ならない領域に対する知識の検証をせずとも、知識習得を自己研鑚に委ねても問題ないであろう能力が備わっているという前提が置かれている。

しかし、昨今の司法試験制度改革、公認会計士試験改革による各資格保有者の増加は、各専門業界での競争を生み、そこではじき出された人が無条件取得可能な隣接資格に逃げ込み、税理士業界での競争が激化することへの警戒感を増大させている。

現実問題として顕在化しているということではないが、実際に各業界での競争に負けた者が税理士業界へ参入し、税理士としての自己研鑚をも怠っていた場合には、税理士業界の信頼低下を招いてしまうのである。

 このような問題意識が大きくなり、日税連からは税法科目の合格を条件とすることの意見が出されている。

 あずさ監査法人が、面白い取り組みを行うようだ。

未就職会計士の中国留学を支援 あずさ監査法人

あずさ監査法人は就職先が決まっていない公認会計士試験合格者を対象に、無償で中国留学を支援する。「あずさ国際会計人材育成奨学金」を設け、渡航費に加えて宿泊、食事など生活費をほぼまかなう程度の奨学金を提供する。若者の内向き志向が指摘されるなか、海外経験を積んだ会計人材の育成を狙う。

留学期間は2年で15人を募集。留学先は中国の中央財経大学(北京市)で、4月から授業が始まる。1年目は英語・中国語の授業が中心で、2年目からは中国語による会計関連講義も受ける。

 しかし、対象を未就職会計士を対象とすることには、懐疑的である。

昨年のノーベル経済学賞は、「なぜ求人が十分にある場合でも多くの人が失業するのか」(ジョブ・サーチ理論)について研究した3氏に贈られた。

ジョブ・サーチ論は合理的選択理論の一種である。

求職者は、仕事が見つかったときにそこに就職するかどうかを決めなければならないが、そこに就職することでえられるベネフィットと、仕事探しを継続するコストと期待されるベネフィットを比較考量し、期待利得の高いほうを選択すると考える。

求職者が受け入れるであろう最も低い賃金が「留保賃金」といい、求職者者は、提供された賃金が留保賃金より安ければ拒絶し、高ければ受け入れるという行動をとる。

求人が少なければ、留保賃金以上の仕事が見つかった時点ですぐに就職を決めるだろうし、求人が潤沢にあれば、賃金などの労働条件の分布を考慮して、ベストと思われる仕事をじっくり選ぶ。

もし、考えられた条件が満たされなければ、時間の経過とともに「留保賃金」は変わる可能性がある。例えば、失業者の技能が衰える一方でなかなか職業にありつけないという状況下では、失業の期間が長ければ長いほど、受け入れる職場環境の基準は下がる。こういった場合には、失業者の留保賃金は時間の経過とともに下がる。

 

公認会計士試験合格者の未就職問題は、実務要件という大きな条件が足かせとなり、「留保賃金」が高い状況が続いている。しかし、需給ギャップの問題は、それだけに限ったことではない。

ソースが明らかではありませんが、1月21日に「公認会計士制度に関する懇親会」最終回が開かれ、昨年8月に中間報告が公表された同時に募集したパブリックコメントを反映した公認会計士法改正の法案骨子が決定されるそうです。

「財務会計士」という名称が、仮でありながら、既に定着した感を持っておりましたが、最終的に「企業財務会計士」に修正されるようです。「企業財務会計士」の業務は「財務書類の調整、財務に関する調査立案相談、監査業務補助」と定義し、日本会計士協会正会員、CPE義務を課すようです。

その他には、「上場会社への会計専門家の活用促進」「実務経験年数2年から3年へ」を盛り込まれるようです。

反対意見が多いとされてきた財務会計士ですが、個人的には賛成であり、よりよい制度に向けて改善されていくことを望みます。

(Source: 「公認会計士制度に関する懇談会」最終回1月21日開催!

「税理士法改正に関する意見(案)」(平成22年5月31日) (日本税理士会連合会の会員限定)

当意見(案)では、「弁護士・公認会計士(以下「隣接職種」という。)に対しては、能力担保措置として、弁護士は会計学に属する科目に、公認会計士は税法に属する科目に合格することを則とする。」ことが提案されている。

そうした中で、日本税理士会連合会副会長の宮口氏が、「公認会計士制度に関する懇談会」に参加している。本人も述べているように、当初は反対意見を言う代表であるかと思われたが、参加者のそれぞれの問題意識は共有され、一定の方向性に終息した。

公認会計士が今後も税理士の無条件登録自体が認めれるかは省壁の問題もあるが、少なくとも、現状の税理士の無条件登録は、財務会計士ではなく、監査証明業務を担う公認会計士に与えられることには共通の認識が持たれたようである。

それは、同懇談会での宮口氏の発言を繋げるだけでも、容易に想像がつく。

青島ビール、IFRS排除へ

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[FT]青島ビール、外国監査法人と国際会計基準排除へ   2011/1/12 14:00

中国ビール最大手の青島ビールが外国監査法人(PwC)との契約を破棄し、中国本土の監査法人と会計基準のみに依拠して決算報告を行う改正案を株主総会に提案する。

アサヒビールと資本提携関係にある青島(チンタオ)ビール(香港市場に上場)が、香港会計基準の適用をやめ、中国の新会計準則に基づく決算報告を行うと報じられた。

公認会計士試験の合格基準

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2007年と2008年の公認会計士試験は極端に易化したといわれます。本当にそうなのでしょうか?

実際、この年代のいわゆるゆとり試験合格者には、知識量が極めて乏しい人がいます。しかし、試験の内容が易化したというのは正確ではありません。

実務経験者が言う実務に勝る知識はないということを検証するため、ひとまず合格させて実務につかせてみる試みが行われたといえます。これにより、従来であれば、もう一年勉強して実力を付けて再度チャレンジしていたところ、合格してしまいました。

下表を見れば明らかなように、ボーダーラインが著しく引き下げられたというの正確です。

 公認会計士試験合格者の大半が志望する監査法人の採用人数が激減している。 

2006年 2007年 2008年 2009年 2010年予
新日本 317名 770名 665名 226名 150名
ト-マツ 502名 870名 480名 383名 200名
あずさ 531名 554名 640名 355名 250名
あらた 161名 248名 275名 110名 100名
1,511名 2,442名 2,060名 1,074名 700名

2006年のみすずの採用は223人であり、みすずを含めると1,734名
(Source:日本経済新聞 2006/12/07朝刊、2007/12/01朝刊、2008/12/01朝刊、2009/12/05朝刊、2010/11/16朝刊)

そもそも、市場の横ばいであるにもかかわらず、2007年及び2008年に採用を増やしたのには、監査法人にとって経営上の合理的な理由はない。

バブル崩壊後は、個が尊重されて世帯人数が減少、核家族化が進んできた。しかし、長引く不況が、収入の減少を招き、結婚できない「単身世帯」や子供のいない「夫婦のみの世帯」が増加している。そんな中で、夫婦共働きで3世代世帯が復活し、3世代連結というモデルができつつあるという。 

(三度目の奇跡)第1部 私は45歳(7) さらば核家族 3世代連結の家計防衛  2011/1/8付 日本経済新聞 朝刊

 戦後の高度成長という「二度目の奇跡」がもたらした一億総中流の親の世代。「夫は正社員で年収600万円。妻は専業主婦、子どもは2人の核家族」が標準だった。だが、このモデルは終わった。代わりに台頭しているのが富山のような「夫婦合計で年収500万~600万円、子育ては夫婦の両親も含めた3世帯総動員」のタイプだ。

 共働き世帯数は09年で専業主婦世帯を大きく上回る。総務省の家計調査によると2人以上の勤労者世帯の月収は09年で48万5千円余とピーク時の97年に比べて13%減。これを補うのが「3世帯総動員」モデルでもある。

税理士法については平成13年に改正され、財務省はその見直しの必要性の検討は5年ごとに実施することとしており、次回は平成23 年度となっている。(規制にかかわる法律ごとに設定する見直し年度等一覧(平成20年3月):財務省

そのスケジュールに合わせ、日税連では、税理士法改正に関するプロジェクトチームを設置し、「タタキ台」を公表、意見募集し、平成22年5月31日に「意見(案)」としてまとめられた。

ただし、意見募集に対して3,251件もの意見が寄せられたとしていながらも、各論点で大半が賛成意見であったと述べるだけで、反対意見については誰がどういう観点で述べたのかが記載されていない。このような偏った見解である点を踏まえて、日税連の意見(案)による【改正の方向性】は以下の通りである。

修了考査の合格者数の行方

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明日、明後日は、2010年度修了考査が行われる。2010年度修了考査の受験者数が3,500人程度になると見られるものの、大量合格世代の修了考査ということもあり、前年までの合格率70%程度を維持されるのか、当事者は不安でならないだろう。

公認会計士は「二名以上の個人の公認会計士がいれば、上場企業等の監査ができるという点で極めて重要な役割を持っている」ため、その品質が維持できる水準であるかについては、非常に注視されるべきものである。

結論を先に述べてしまうのであれば、「修了考査の合格者数」は厳しい状況が予想される。

過去十年間の公認会計士試験の合格者は、下記のように推移している。大量合格世代といわれる2007年、2008年の合格率の高さが突出しているのがわかる。

2001年  961人(8.0%)  2006年 1,372人( 8.4%)(士補込み3,108人)
2002年 1,148人(8.6%)  2007年 2,695人(14.8%)(士補込み4,041人)
2003年 1,262人(8.4%)  2008年 3,024人(15.3%)(士補込み3,625人)
2004年 1,378人(8.4%)  2009年 1,916人( 9.4%)(士補込み2,229人)
2005年 1,308人(8.5%)  2010年 1,923人( 7.6%)(士補込み2,041人)

 このような中、試験合格者が実務経験を得る場がない状況が発生し、金融庁においては、公認会計士制度に関する懇談会を設置し、制度問題について検討を開始し、中間資格として「財務会計士」なる新しい位置づけを設けようとしている。

新日本、EY日本法人と統合って?」で紹介した「新日本監査法人の国内部門、E&Y日本法人と統合」の日経の記事ですが、やはり国内部門と国際部門を融合ということだったようです。

新聞報道について  2011.01.05

当法人組織再編に関する一部報道に記載された「E&Y日本法人」は「国際部門」を指していますが、「国際部門」は当法人の一部門であり、「E&Y日本法人」は存在しません。

 公認会計士資格取得に必要な業務補助等は、監査業界で監査の実務経験を積む「業務補助」と、経済界等で財務に関する監査、分析その他の実務経験を積む「実務従事」とに分類されます。

  1. 業務補助(監査証明業務について公認会計士又は監査法人を補助)
  2. 実務従事(財務に関する監査、分析その他の実務に従事)

監査業界以外に就職した場合であっても、「実務従事」として認められ、公認会計士資格の取得要件を充足することができる職種が相当程度あります。

昨今の公認会計士試験合格者の増加で、就職問題が発生し、金融庁は公認会計士制度に関する懇談会を設置し、9回の検討を経て、中間的な報告として中間報告書が公表された(既にパブリック・コメントの募集期間は終了しており、1月からより詳細な内容や残された論点等が検討される)。

この中では、現行の公認会計士に至る前の段階の資格として、「財務会計士」という資格を創設することが提案されている。

現行の公認会計士は、独占的に監査証明資格を有する者である。しかし、産業界が求める企業内会計士は、必ずしも監査証明ができる者ではなく、非監査サービスや企業内実務を支える実務能力のあるものである。その意味において、産業界が求めるプロフェッショナルは、公認会計士である必要もないが、実務経験のない試験合格者でもないのであり、そこに就職問題に関する需給のギャップがある。

また、この懇談会では「就職問題というよりも、むしろ実務経験の場がなく会計士の資格そのものが取れない」待機合格者が発生していることが問題として、問題意識として確認された。

公認会計士試験の合格者が急増し、需給のバランスが崩れ、監査業界においても面接会場に到達できれば内定という時代は終わりました。監査業界においても、監査法人の企業研究は重要です。

今般のような、説明会への参加すらママならない状況では、間接的な情報も重要な情報源の一つとなることでしょう。

そこで、私が過去に、大手監査法人の法人説明会に参加した際のメモ、特徴の抽出を経て、志望動機に繋げた過程について、記述します。

ここに、2009年10月にネットに書き込まれた新日本監査法人の給与テーブルがある。当然、その信憑性の程度は、出所(2ch)に相応しいと思っていただいた方がよいだろう。なお、パートナー(出資者たる社員)の金額については、不明である。

J1: 297 S1: 400 M1: 560
J2: 354 S2: 425 M2: 590
J3: 363 S3: 450 M3: 630
S4: 475
S5: 490
S6: 520

※単位:額面千円